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塩素処理塩素処理は、水道システムにおける水の消毒・殺菌のために塩素を使用する処理プロセスを指します。塩素は微生物やウイルス、細菌、アメーバ、藻類などの病原体を除去または不活化し、安全な飲料水を提供するために広く利用されています。以下に、塩素処理の詳細について説明します。
●目的
a.微生物の除去・不活化 塩素は、水中の微生物(細菌、ウイルス、藻類など)を除去または不活化するために使用されます。これにより病原体の感染を予防し、安全な飲料水を確保します。
b.悪臭や異臭の除去 塩素は、水中の不快な臭いや異臭を除去する効果があります。
c.残留効果 塩素は残留効果があり、水が配管や貯水槽を通過する間にも微生物の再汚染を抑制します。
●塩素の利用形態
a.塩素ガス (Cl2): 塩素ガスは、液体塩素を加熱して発生させます。水道処理施設で塩素ガスを直接使用する場合があります。
b.次亜塩素酸 (ClO2): 次亜塩素酸は、水道処理や飲料水の消毒に使用される他、臭気の除去などにも利用されます。
c.次塩素酸塩 (Hypochlorite): 塩素塩や塩化カルシウムを使用して製造される液体または固体の塩素剤。主に液体次塩素酸塩や固体次塩素酸塩が使用されます。
●処理プロセス
a.投与: 塩素を適切な濃度で水に投与します。適切な濃度を保つため、投与ポイントでの定期的な検査が重要です。
b.混合: 塩素と水を十分に混合し、均一な濃度を確保します。
c.接触時間: 塩素が微生物に対して効果的に作用する時間を確保するため、適切な接触時間を保つことが重要です。
●安全性と注意点
a.塩素は適切な濃度で使用されることが重要ですが、高濃度の塩素は有害であるため、適切な処理と管理が必要です。
b.塩素の濃度、投与量、接触時間などは、厳密に管理され、適切な基準と規制に従って行われる必要があります。
塩素処理は、水道システムにおいて安全な飲料水の供給を確保するために広く採用されており、適切な処理と管理が重要です。