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膜処理法
膜処理法は、水道分野において水を浄化・処理するために使用される技術のひとつであり特に濾過や透過性の高い膜を用いて水中の微粒子、微生物、有機物などを除去する方法を指します。膜は微細な穴や孔を持ち、これにより特定の物質を選択的に分離・除去することが可能です。
以下に膜処理法の詳細について説明します。
目的
・膜処理法の主な目的は、水中の不純物を除去することで安全で清潔な飲料水を製造することや水質の改善、再利用、廃水処理など様々な目的に利用されます。
膜の種類
a.マイクロフィルターシステム (MF): 粒子や微生物を除去するための膜で、0.1~10マイクロメートルの穴を持つ。
b.ウルトラフィルターシステム (UF): 細菌、ウイルス、有機物を含む微粒子を除去するための膜で、0.01~0.1マイクロメートルの穴を持つ。
c.逆浸透膜 (RO): ナノフィルターとも呼ばれ塩分や有機物を含む溶質を除去するための膜で、0.0001マイクロメートル未満の穴を持つ。
処理プロセス
a.膜処理は通常、濾過、逆浸透、超過濾などのプロセスを組み合わせて行います。
b.水を高圧で膜に通すことで不純物や微生物を膜の穴や孔によって取り除きます。
利点
a.高い浄水効率: 微小な孔を通じて不純物を効果的に除去できます。
b.小さな足場面積: 従来の処理に比べて膜処理はコンパクトでスペース効率が高い。
c.汚泥の発生削減: 微粒子や微生物を捕捉するため汚泥の発生が少ない。

膜処理法は、飲料水の浄化、海水淡水化、排水処理、工業用水の再利用など多岐にわたる用途で利用されており水質の向上と持続可能な水資源の管理に貢献しています。

水道工事における膜処理法について
水道工事における膜処理法とは、微細な膜を用いて水中の不純物や微生物を効率的に除去する浄水技術のひとつであり、主に限外ろ過(UF)、ナノろ過(NF)、逆浸透(RO)、精密ろ過(MF)といった膜の種類によって処理能力が異なるが、それぞれ水道水の安全性を高める重要な役割を担っているため、特に原水の水質が低下している地域や、高度な浄水処理が求められる場合に適用されることが多い技術である。膜処理法は、従来の砂ろ過や凝集沈殿法に比べて化学薬品の使用量を抑えつつ、細菌やウイルス、濁質、重金属イオンなどを高い精度で除去できるという利点があるが、一方で膜の目詰まり(ファウリング)が発生しやすいため定期的な洗浄や交換が必要となり、運用コストやメンテナンスの手間が課題となることもある。さらに、近年ではエネルギー効率の向上や膜の耐久性を高める技術開発が進められており大規模な水道施設のみならず家庭用浄水器や小規模浄水プラントなどにも広く導入されるようになっているため今後も持続可能な水資源管理の観点から膜処理法のさらなる普及と技術革新が期待されている。



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